Letter

脳:海馬細胞集団による将来の場所細胞発火順の予演

Nature 469, 7330 doi: 10.1038/nature09633

空間探索の間、海馬のニューロン群は、動物の動線上の特定の場所で各ニューロンが特異的に発火する(場所細胞)という連続的発火パターンを示す。海馬細胞の集団活動に関して主流となっているモデルに従うなら、場所細胞の発火順は、最初に探索行動中に定まって空間体験を符号化し、次いで休息時または徐波睡眠中に符号化された体験を再固定するために再生される。今回我々は、新規な空間体験中に表れる場所細胞の時間的発火順序は、かなりの数のケースで、実際の体験以前の休息時または睡眠時にすでに見られることを示す。予演(preplay)と名付けたこの現象は、既知の体験の再生の順番とは無関係に起こった。この結果は、休息中ないし睡眠中のニューロン内部の動態が、海馬細胞集団を時間的順列にあらかじめ組織化して、類似した新しい空間的体験が将来起こった際にこれが符号化に役立っていることを示唆している。

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