Letter 化学:バーニアテンプレート法と12個のポルフィリンからなるナノリングの合成 2011年1月6日 Nature 469, 7328 doi: 10.1038/nature09683 標準的な合成方法では容易に得られない複雑分子の分子成分を、共有結合によって連結できるように並べるのには、テンプレートが広く利用されている。自然界ではリボソームなどの精巧なテンプレートが使われているのに対して、化学で用いられているのは単純なイオンや小分子である。しかし、大きな分子の合成に取り組もうとすると、大きなテンプレートが必要になり、テンプレート自体の合成が難しくなる。今回我々は、バーニア複合体によってこの問題を解決できることを示す。つまり、テンプレート上の結合部位の数nTが分子構成ブロック(分子成分)の結合部位の数nBの倍数でなければ、小さなテンプレートで比較的大きいバーニア複合体の形成を誘導できる。このとき、生成物の結合部位の数nPは、nBとnTの最小公倍数となる。我々は、合成困難な目的分子を共有結合合成するというこの考えの有用性を、単純な結合部位が6個のテンプレートを用いて、12個のポルフィリンからなる直径4.7 nmのナノリングの合成を誘導することで明らかにし、バーニアテンプレート法が単分散巨大分子を合成する強力な新手法であることを立証している。 Full Text PDF 目次へ戻る