Letter 進化:始生代の遺伝子拡大期に起こった急激な進化的変革 2011年1月6日 Nature 469, 7328 doi: 10.1038/nature09649 先カンブリア時代の自然史については、微生物化石も生物指標化合物もほとんどないため、いまだによくわかっていない。しかし、現在の生物のゲノム組成には、太古の生物地球化学的事象の痕跡が残っている可能性がある。今回我々は、遺伝子の誕生、移動、重複、喪失などの事象を含む大進化の明示的モデルを用いて、生物の3つのドメインにわたる3,983群の遺伝子ファミリーの進化史を、地質時代の年表上に位置付けた。意外なことに、始生代の間のごく短い遺伝的革新期に、細菌系統が急激に多様化したのと期を同じくして、現在の主要な遺伝子ファミリーの27%が生じていたことがわかった。この始生代の拡大期に生じた遺伝子の機能分析からは、これらが電子伝達と呼吸経路にかかわる可能性が高いことが明らかになった。この拡大期以降に生じた遺伝子では、分子酸素(P = 3.4 × 10−8)や酸化還元感受性の遷移金属および化合物がだんだん使われるようになり、生物圏の酸素化の進行とよく一致する。 Full Text PDF 目次へ戻る