Letter

宇宙:太陽系外惑星WASP-12bの大気にみられる高いC/O比率と弱い温度逆転層

Nature 469, 7328 doi: 10.1038/nature09602

惑星の炭素に対する酸素の比率(C/O)からは、その原初の起源とその後の進化について重要な情報が得られる。0.8よりも高い原初のC/Oは、炭化物の優勢な内部構造を作り出すことになり、これは地球にみられるケイ酸塩の優勢な組成とは対照的である。大気も太陽系のものとは異なっている可能性があり、太陽のC/Oは0.54である。本論文では、トランジット(親星の前面通過)を起こすホットジュピターWASP-12bの昼側での多波長測光分析によって、その大気中ではC/O ≥ 1であるとわかったことを報告する。大気はCOに富んでいるが水蒸気は欠乏し、メタン含量はより高く、予測された温度における太陽での組成の化学平衡モデルに比べると、それぞれ2桁以上の違いがある。我々は、著しい放射を受けたWASP-12bの大気(T > 2,500 K)には明らかな温度逆転層(すなわち成層圏)が認められず、非常に効率的な昼・夜のエネルギー循環があることもわかった。強い温度逆転層の欠如は、最も高度に放射を受けるホットジュピターの大気についての理論的予測とは全く対照的である。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度