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量子情報科学:半導体ナノワイヤーにおけるスピン–軌道キュービット

Nature 468, 7327 doi: 10.1038/nature09682

電子の運動は、スピン–軌道相互作用とよばれる基本的な効果を通してそれらのスピンに影響を与えることが可能である。この相互作用から電気的にスピンを制御する方法が得られるので、これはスピントロニクスの基盤となる。単一電子のレベルでも、スピン–軌道相互作用によってコヒーレントなスピン回転を起こす見込みがあることがわかっている。今回我々は、ヒ化インジウムナノワイヤーにスピン–軌道量子ビット(キュービット)を作製した。この系ではスピン–軌道相互作用が非常に強いため、スピンと運動はもはや分離できない。この領域で、電場のみを用いて、キュービットの高速回転と普遍的な単一キュービット制御を実現した。各々アドレス可能な単一電子量子ドットがキュービットのホストとなっている。キュービットをその環境から動力学的に分離してコヒーレンスを高めた。ナノワイヤーは量子計算にさまざまな利点がある。例えば、ナノワイヤーはスケーラブルなキュービットレジスター一次元テンプレートとなり、ナノワイヤーが成長中でもその材料を変更可能である。このような柔軟性を利用して、デコヒーレンスが抑制されたワイヤーを設計し、半導体キュービットの忠実度を誤り訂正レベル程度に高められる。さらに、電気ドットはp–n接合ナノワイヤーの光ドットと集積できる。今回実現されたコヒーレンス時間は十分長く、長距離の量子通信に用いられる飛行するキュービットとなりうる光子へ電子キュービットを変換できる。

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