Letter 細胞:ポリコーム群タンパク質によって抑制された遺伝子のZRF1による転写活性化 2010年12月23日 Nature 468, 7327 doi: 10.1038/nature09574 ヒストンの共有結合性修飾は、クロマチン動態と遺伝子転写の協調における基盤である。このようなエピジェネティックな目印の一例がヒストンのモノユビキチン化であり、主としてヒストンH2AとH2Bにみられる。ヒストンH2Aのユビキチン化はポリコーム群タンパク質を介した転写サイレンシングに関与している。しかし、サイレンシング過程でのユビキチン化の正確な役割はまだ明らかになっていない。本論文では、ヒト細胞株でヒストンH2AのLys 119がユビキチン化を受けていると、ZRF1(zoutin-related factor 1)が、進化的に保存されたzuotinドメインに存在する新規なユビキチン相互作用ドメインを介して、ヒストンH2A特異的に動員されることを示す。分化開始時には、ZRF1は、クロマチンからポリコーム抑制複合体1(polycomb-repressive complex 1;PRC1)を特異的に解離させ、転写活性化を促進する。ZRF1、RING1Bおよびユビキチン化H2Aの標的のゲノム規模でのマッピングによって、これらがポリコーム群タンパク質の多数の標的遺伝子群の調節に関与していることが明らかになった。このことは、細胞運命決定にZRF1が重要な役割を担っていることを強調している。我々は、ポリコーム群タンパク質によって抑制される遺伝子群が活性化状態に切り換わる分子機構のモデルを示す。 Full Text PDF 目次へ戻る