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宇宙:主小惑星帯にある小惑星P/2010 A2の最近起こった分裂

Nature 467, 7317 doi: 10.1038/nature09456

主小惑星帯内側にある小惑星の大半は、始原的な岩と金属の天体であり、火星と木星の間で太陽の周囲を軌道運動している。高速度の衝突あるいは自転速度の加速による分裂は、小さな小惑星の生成と破壊の主要なメカニズムであり、太陽の黄道雲における塵の一因となっていると考えられているが、ほかの星の周囲で起こる同じような衝突はそれらの星の残骸円盤へ塵を供給する。分裂のメカニズムと割合についての直接的な証拠は、この現象がまれなため存在しない。本論文では、これまで知られておらず、彗星に似た特異な形態をもつ主小惑星帯内側の小惑星P/2010 A2の観測について報告する。今回得られたデータから、核の直径はおよそ120メートルであり、ミリメートルサイズの塵の粒子の尾を伴っていることが示された。この天体が、2009年2月/3月に起こった最近の小惑星分裂の残骸であることはほぼ確実であり、太陽の輻射圧の作用下でゆっくりと進化しつつあると結論され、これは独立した別の研究結果と一致する。

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