Letter 物理:一次元フェルミガスにおけるスピン不均衡 2010年9月30日 Nature 467, 7315 doi: 10.1038/nature09393 超伝導と磁性は通常、共存しない。上向きおよび下向きスピン電子の相対数を変えると、逆向きの運動量とスピンをもつ原子がクーパー対を形成するという、超伝導の基本機構が崩壊する。40年ほど前、FuldeとFerrell、およびLarkinとOvchinnikov(FFLO)は、有限運動量をもつ対の形成によって磁性が生じるエキゾチックな対形成機構を提唱した。しかし、理論の構築や実験が盛んに行われたにもかかわらず、偏極超伝導については多くのことがわかっていない。三次元(3D)の場合と異なり、一次元(1D)ではFFLO相関をもつ状態が相図の大部分を占めることが理論から予測されている。今回我々は、1Dチューブ・アレイに捕捉された超低温6Li原子(1Dワイヤー中の電子に類似した系)の2スピン混合体について密度プロファイルを実験的に測定したことを報告する。有限スピン不均衡では、3Dの場合と比較すると、系の相は逆さの相プロファイルで分離する。1Dでは、ウイング部に囲まれた部分偏極コア部を見いだしており、このウイング部は偏極の程度に応じて、完全に対になるか、あるいは完全に偏極するかのいずれかのフェルミガスで構成されている。我々の研究は、FFLO対形成の直接観測および特性評価への道を開くものである。 Full Text PDF 目次へ戻る