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地球:2010年マウレ地震のすべりはアンデス沈み込み帯の地震前固着と相関がある

Nature 467, 7312 doi: 10.1038/nature09349

2010年2月27日に起きたマグニチュード8.8のマウレ地震(チリ)はアンデス沈み込み帯の巨大逆断層で地震の危険度が高いと考えられていた部分を破壊した。この地震は、密な宇宙測地学観測網により地震前から監視されていた、沈み込み帯の十分に発達した地震空白域を破壊した最大の地震である。これにより、地震前に固着していたプレート境界の状態がこれまでにない高い分解能で明らかになり、地震間の固着と地震時のすべりの空間的な相関を評価できる。固着とすべりが似たものであるという基本的な仮定が成り立つならば、地震前の固着を用いて、多くの地震空白域で今後起きる破壊を予想できる。しかし、この仮説は最初に空白域を埋める地震が発生するまで検証できなかった。本論文では、2010年マウレ地震のすべり分布が、過去10年間に行われた全球測位システム(GPS)観測の逆解析結果を集めて得られた地震間の固着分布と密な相関を示す証拠を提示する。地震の破壊は、固着の勾配が高い地域から始まり、1835年に起きた直近の大地震以来蓄積されていた応力の大部分を解放した。地震すべりが大きい2つの地域(アスペリティ)は地震の前にはほぼ完全に固着していたようである。これらのアスペリティの間で、破壊は地震間にはクリープすべりをしていた領域をまたいでおり、その領域が地震時のすべりも小さかったことと矛盾しない。破壊は地震前に強く固着していた領域で停止したが、そこは20世紀に起きた地震が重なっていて地震前の応力は大きく減少していた。この研究から、地震時のすべりにみられる単一アスペリティ規模の不均質性は、将来大地震が発生する可能性を示しており、これは測地学的観測によって予想できると考えられることを示唆している。

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