Review Article 環境:気候変動が中国の水資源と農業に与える影響 2010年9月2日 Nature 467, 7311 doi: 10.1038/nature09364 中国は世界最大の人口を抱える国であり、有数の温室効果ガス排出国でもある。そのため、中国が気候変動に与える影響に着目した研究は多く行われているが、気候変動が中国に与える影響に関する文献はそれに比べて幾分少ない。中国は最近数十年間で爆発的な経済成長を遂げてきたが、世界人口の22 %に当たる国民を養うのに利用できるのは世界全体の耕地の7 %にすぎず、中国経済は気候変動そのものに対して脆弱と考えられる。しかし、中国では最近数十年間で明らかな温暖化が起こっているにもかかわらず、人為的な気候変動が中国の水資源および農業に与える影響、そしてその結果としての中国の食糧自給能力に関して、現在の知識では正確な評価を行うことができないことがわかった。さらに確実性の高い結論を得るには、今後の研究によって地域レベルの(特に降水量に関する)気候シミュレーションを改良し、気候や病害、有害生物および大気中成分の変化に対する作物の応答を管理した場合と管理しない場合について、さらに解明していく必要がある。 Full Text PDF 目次へ戻る