Article 神経:ニューロトロフィン受容体TrkAとTrkCはニューロン死を引き起こすがTrkBは起こさない 2010年9月2日 Nature 467, 7311 doi: 10.1038/nature09336 末梢神経系のニューロンは、発生中の死を防ぐために生存因子類を必要とすることが以前から知られている。だが、中枢神経系では多くのニューロンがこのような依存性を示さず、末梢神経系のニューロンが分泌分子に選択的に依存する理由は不明である。今回我々は、遺伝子操作した胚性幹細胞を用いて、ニューロトロフィン受容体TrkAとTrkC(トロポミオシン受容体キナーゼAおよびC、それぞれの別名Ntrk1とNtrk3)が、成長中のニューロンに細胞死を指令することをin vitroおよびin vivoで示す。対照的に、これらと近縁の受容体で主に中枢神経系に発現するTrkB(別名Ntrk2)にはこのような作用はない。以上の結果は、TrkAとTrkCが依存性受容体として振る舞うことを示し、成長中の交感神経および知覚神経ニューロンが生存するために栄養因子依存性となることを説明している。末梢神経系が中枢神経系から分離するのに伴いTrk遺伝子ファミリーが拡大したことによって、細胞数調節の新たな機構が生じたと我々は考える。 Full Text PDF 目次へ戻る