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細胞:鞭毛モーターのトルク発生リングの構造と回転切り替えの分子基盤

Nature 466, 7309 doi: 10.1038/nature09300

鞭毛モーターは、毎秒数百回転という鞭毛繊維の回転運動を駆動し、粘性媒質中で細菌を効率よく進ませる。モーターは、細胞膜内外に形成された陰イオンの電気化学的勾配による位置エネルギーを使って、トルク(回転力)を生み出す。回転方向を反時計回りから時計回りへ迅速に切り替えることで、細菌が滑らかに前進するか、方向転換するかが決まる。FliGとよばれるタンパク質は、鞭毛モーターの回転子(ローター)内で環を形成し、陰イオンチャネルを構成する固定子サブユニットMotAとの相互作用を通じてトルクの発生にかかわる。FliGはいろいろなコンホメーションをとり、それが回転の切り替えを誘発すると考えられているが、このコンホメーション変化と切り替えの分子機構は解明されていない。今回我々は、完全長FliGタンパク質の分子構造を報告し、回転の切り替えにかかわるコンホメーション変化を突き止め、FliGトルク環形成の構造基盤を明らかにする。これらから、完全な環のモデル、およびFliGのコンホメーション変化がトルク発生にかかわる静電電荷を逆転させるという回転切り替え機構のモデルを提案する。

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