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細胞:新しい種類の抗菌剤によるIIA型トポイソメラーゼの阻害

Nature 466, 7309 doi: 10.1038/nature09197

ゲノミクスは、細菌の重要な遺伝子の新たな同定には成功をおさめているが、多剤耐性の増加に対処できる抗菌物質の探索という点では、期待できる標的があまり見つかっていない。IIA型トポイソメラーゼは、DNAを切断して再連結することによりDNAのトポロジーを調節する酵素で、抗菌剤や抗がん剤の重要な標的の1つだが、その作用を理解するための構造的基盤の解明は進んでいない。今回我々は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)のDNAジャイレースおよびDNAと複合体を形成している、新種の強力な広域抗菌物質の分解能2.1 Åでの結晶構造を決定し、臨床的に重要な標的であるDNAジャイレースにおけるフルオロキノロン耐性を回避できる新しい阻害様式を明らかにする。阻害剤は、GyrAサブユニット二量体結合面の二回転対称軸上に一時的にできる非触媒性ポケットとDNAとを「橋渡し」しており、活性部位とフルオロキノロン結合部位の近傍に存在する。この阻害剤複合体では、活性部位はDNAを切断する態勢をとっているようで、TOPRIM(トポイソメラーゼ/プライマーゼ)ドメインと切断されるリン酸の間に1個の金属イオンがみられる。この研究によって、トポイソメラーゼの作用機構について新たな手がかりが得られ、臨床的には有効な標的であることが確認されているが、コンホメーションが大きく変わるこの種の酵素に対する、新種の抗生物質を構造に基づいて設計するための基盤が得られる。

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