Letter

行動進化学:社会的学習は共有資源を管理する制度を促進する

Nature 466, 7308 doi: 10.1038/nature09203

理論的および経験的な研究では、協同的活動の促進における懲罰の役割が強調されている。しかし、コストを伴う懲罰の出現および安定性は、共に不確定な問題である。懲罰を与える者が社会的学習および自然選択によってどのように違反者の社会に入り込むことができるのか、また、どうすれば二次ただ乗りをする者、つまり協同的活動には貢献するが制裁には加わらない者が威圧に基づく体制や協調の破壊に転じないようにできるのかは、明らかにされていない。今回我々は、協同的活動の前に、ただ乗りをする者の制裁に備えるためにあらかじめ資源をとっておくプール懲罰(pool-punishment)と、一般的なピア懲罰(peer-punishment)のモデルを比較した。プール懲罰では、全員が公益に貢献しても二次ただ乗り者は暴かれるため、二次ただ乗り者の制裁は促進される。そのような二次懲罰がなければ、ピア懲罰のほうがプール懲罰に勝るが、二次懲罰によって状況は逆転する。効率が安定性に変わるのである。互恵性および公平性のために他者を注視する傾向や嗜好も、グループの選択や高次の権威からの指示も、共有資源を管理して協同的活動を強要する制裁制度の初歩的形式の出現および安定性には不要である。

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