Letter 進化:白亜紀ゴンドワナ大陸での哺乳類様ワニ類の進化 2010年8月5日 Nature 466, 7307 doi: 10.1038/nature09061 近年発見された化石のワニ類(Crocodyliformes)から、現生ワニ類に認められないレベルの形態的および生態的な多様性があったことが明らかになっている。この多様性が特に顕著なのが、かつてゴンドワナ大陸だった場所から発見された白亜紀(1億4,400万〜6,500万年前)の分類群である。本論文では、タンザニア南西部のルクワ・リフト盆地で発見された白亜紀ワニ類のノトスクス類新種について報告する。この小型動物は、より典型的なワニ類とは頭蓋および歯の形態がかなり異なり、頭蓋が短く幅広で下顎が強く、歯数は少なめながらも極めて異歯性の高い歯列を有している。形態が複雑で、上下が相補的な大臼歯状の歯が存在していることから、既知のワニ類とは異なって顎の内転時に歯冠どうしがある程度接触し、咬合の複雑性のレベルが哺乳類およびその絶滅した近縁種に匹敵していたと考えられる。哺乳類に似た小さなワニ類が白亜紀のゴンドワナ大陸にもう1種存在していたことは、北半球の大陸では哺乳類が占めていたようなニッチおよび生態形態的生息空間が、南半球の大陸ではおそらくノトスクス類によって占められていたことを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る