Article 物理:分数量子ホール領域における中性モードの観測 2010年7月29日 Nature 466, 7306 doi: 10.1038/nature09277 量子ホール効果は、強磁場下の二次元電子ガスに生じ、試料のエッジ(端)に沿って電流が流れる。分数領域(例えば、最低ランダウ準位の1/2と1の間の充填率)の粒子–ホール複合状態の一部については、予想された電流に加えて、逆向きに伝搬するエッジ電流が存在することが、初期の予測で示唆されている。この予想電流がコンダクタンス測定結果と一致しなかった際に、乱れと相互作用が原因となって、エネルギーのみを運ぶ逆伝搬モード、いわゆる中性モードが生じることが示唆された。これに加えて、偶数分母充填率5/2について提案された、選択された波動関数に関しての中性アップストリームモード(マヨラナモード)が予想された。今回我々は、充填率が2/3、3/5および5/2の逆伝搬中性モードを直接観測したことを報告する。我々の方法は、そのようなモードがくびれ部に衝突すると、中性準粒子は部分的に反射され、電荷キャリアに分割され、これがショットノイズ測定を通して検出できるという考えに基づいている。こうして生じたショットノイズは、注入電流に比例することがわかった。さらに、電荷モードを同時に注入すると、中性モードの存在がファノ因子と後方散乱電荷モードの温度に大きな影響を与えることが見いだされた。特に、充填率5/2に対するこのような観測結果は、その状態が非アーベル波動関数であることを示すものかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る