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細胞:疾患変異型LRRK2はマイクロRNAを介した翻訳抑制を負に調節する

Nature 466, 7306 doi: 10.1038/nature09191

leucine-rich repeat kinase 2(LRRK2)の機能獲得型変異によって、ドーパミン作動性ニューロンの加齢依存的な変性を特徴とする家族性および孤発性パーキンソン病が引き起こされるが、LRRK2が作用する分子機構は解明されていない。本論文では、LRRK2がマイクロRNA(miRNA)経路と相互作用し、タンパク質合成を調節することを示す。ショウジョウバエ(Drosophila)のe2f1およびdpのメッセンジャーRNAは、それぞれmiR-184*およびlet-7によって翻訳が抑制される。疾患変異型LRRK2はこれらのmiRNAに拮抗し、E2F1/DPタンパク質の過剰産生を引き起こす。E2F1/DPはこれまでに細胞周期や生存制御への関与がわかっており、今回、LRRK2による疾患発症機序に重要であることが明らかとなった。let-7遺伝子の欠失、miRNA合成阻害剤によるlet-7およびmiR-184*の作用の阻害、dpの標的プロテクターの遺伝子導入、あるいは内因性dp遺伝子のlet-7非反応型dp遺伝子への置換は、それぞれ疾患変異型LRRK2と同様の毒性効果が認められた。逆に、let-7あるいはmiR-184*の量を増加させると、疾患変異型LRRK2の毒性が減弱した。LRRK2は、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)構成分子であるショウジョウバエArgonaute-1(dAgo1)あるいはヒトArgonaute-2(hAgo2)と会合するが、ハエの老化脳では、dAgo1タンパク質の量はLRRK2によって負に調節された。さらに、疾患変異型LRRK2はリン酸化された4E-BP1とhAgo2の会合を促進した。我々の結果から、miRNA経路の障害によって引き起こされるE2F1/DP合成の調節異常が、LRRK2による疾患発症機序の主要な事象に関与することが示唆され、またmiRNAを基盤とする新しい治療戦略の可能性が示される。

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