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進化:ニワトリのZ染色体とヒトのX染色体の、拡大と遺伝子獲得による収斂進化

Nature 466, 7306 doi: 10.1038/nature09172

鳥類では、哺乳類と同様に一対の染色体が雌雄間で異なり、雄はZZ、雌はZWである。哺乳類では雄がXYで、雌がXXである。哺乳類のXY対と同様に、鳥類のZW対も常染色体から進化したもので、変化のほとんどは、一方の性だけがもつ染色体(W染色体とY染色体)に起こってきたと考えられている。これに対して、両方の性にみられる性染色体(Z染色体とX染色体)は、祖先となった常染色体からほとんど変化していないと推定されている。今回我々は、このニワトリZ染色体とヒトX染色体両方に関して、これまでの考え方とは食い違う知見を得たので報告する。ニワトリZ染色体の塩基配列をほぼ完全に解読し、ニワトリ常染色体よりも遺伝子密度は低いが、大量の縦列反復配列が含まれ、そこには精巣で発現されている遺伝子の重複遺伝子が何百個も含まれていることがわかった。ニワトリZ染色体と、塩基配列解読の完了したヒトX染色体との包括的な比較から、これらは祖先ゲノムの別々の部分からそれぞれ独立に進化したものであることが実証された。この独立性にもかかわらず、ニワトリZ染色体とヒトX染色体には、常染色体とは異なる共通した特徴がある。それらは、精巣で発現される遺伝子の獲得および増幅と、遺伝子間領域の拡大に起因する低い遺伝子密度である。これらの特徴は、Z染色体とX染色体の起源となった常染色体には存在せず、Z染色体やX染色体が性染色体として進化する過程で獲得された。したがって、鳥類のZ染色体と哺乳類のX染色体は収斂進化の道筋をたどったが、異形配偶子形成の面では(雌雄が)逆の系を進化させてきたと考えられる。もっと大まかにいうなら、鳥類と哺乳類における性染色体の進化には、性特異的染色体における遺伝子喪失だけでなく、雌雄に共通して存在する性染色体の顕著な拡大と遺伝子獲得もかかわっている。

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