Letter 顕微鏡法:ナノメートル以下の単一分子の位置特定、レジストレーションおよび距離測定 2010年7月29日 Nature 466, 7306 doi: 10.1038/nature09163 ナノメートルの距離測定において、光学顕微鏡は著しい進歩を遂げた。回折によって点物体の画像がぼやけ、二乗平均平方根(rms)サイズのs = 0.44λ/2NA(光の波長がλ = 600 nm、対物レンズの開口数がNA = 1.49の場合、約90 nm)のエアリーディスクができれば、使用する遠視野顕微鏡の分解能がd = 2.4 s ≈ 200 nmに制限され、試料に関する追加的知識を非常に効果的に利用できる。例えば、光源が2個の空間的に離れた蛍光分子であることがわかっていれば、分子間の距離は2つの蛍光画像の中心の距離によって与えられる。高分解能マイクロ波分光法および光学分光法では、線の中心が線幅の10−6未満の精度で決定されている例が多数ある。これに対して、生物学的用途では、最も明るい蛍光発光体は、約100の信号対雑音比で検出されうるため、重心位置の特定精度は顕微鏡点広がり関数(PSF)のrmsサイズsのsloc ≥ 1%(≥1 nm)に制限される。さらに、共局在する2個以上の単一発光体での誤差は特に大きく、PSFサイズの5〜10%(5〜10 nm)を超えている。今回我々は、生理学的緩衝条件で従来型の遠視野蛍光画像化法を用いた異なる色の蛍光分子の距離の測定に、sreg = 0.50 nm(1σ)の距離分解能、およびsdistance = 0.77 nm(1σ)の絶対確度を得たことを報告する。同一単一分子サンプルの集団の平均値における統計的不確定性は、集められた光子の総数によってのみ制限され、sloc≈0.3 nmになる。これは、光学的PSFのサイズの約3×10−3倍である。我々の方法は、多くのサブ波長遠視野画像化法(空間において確率的にスイッチオンされる分子の共局在化に基づく画像化法など)の分解能を向上させるのに使えるかもしれない。分解能の向上によって、生体環境中にある複数サブユニットからなる大型の生体複合体の構造の単一分子レベルでの解明が可能になると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る