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細胞:スフィンゴシン-1-リン酸はE3ユビキチンリガーゼTRAF2の欠けていたコファクターである

Nature 465, 7301 doi: 10.1038/nature09128

腫瘍壊死因子(TNF)受容体関連因子2(TNF receptor-associated factor 2;TRAF2)は、TNF-αによって開始されるNF-κBシグナル伝達の重要な構成要素である。遺伝学的な証拠から、TRAF2はRIP1(receptor interacting protein 1)のポリユビキチン化に必要で、それは次にIκBキナーゼの動員と刺激の場としての機能を果たし、転写因子NF-κBの活性化を引き起こすことが示されている。TRAF2はRINGドメインを有するユビキチンリガーゼであるが、TRAF2がRIP1のユビキチン化を触媒することの直接の証拠はない。TRAF2は、細胞内で生存を促進する脂質メディエーターのスフィンゴシン-1-リン酸(S1P)を産生するアイソザイムの1つであるスフィンゴシンキナーゼ1(SphK1)に結合する。本論文では、SphK1と、S1Pの産生が、RIP1のリジン63結合型ポリユビキチン化、IκBキナーゼおよびIκBαのリン酸化、IκBαの分解に必要で、それらがNF-κBの活性化を引き起こすことを示す。これらの応答は、細胞内S1Pが仲介していたが、その細胞表面のGタンパク質共役型受容体には依存していなかった。S1PはTRAF2にアミノ末端のRINGドメインで特異的に結合し、そのE3リガーゼ活性を刺激する。S1Pは、in vitroのユビキチン結合酵素(E2)であるUbcH13あるいはUbcH5aの存在下で、組み換えTRAF2が触媒するRIP1のリジン63結合型ポリユビキチン化を大きく増加させるが、RIP1のリジン48結合型ポリユビキチン化は増加させなかった。また、ジヒドロ-S1Pではこのような影響はみられなかった。我々のデータから、TRAF2がS1Pの新規な細胞内標的であること、また、S1PがTRAF2のE3ユビキチンリガーゼ活性に欠けていたコファクターであることが示されたことから、リジン63結合型ポリユビキチン化の調節のための新しい方法が示唆される。また、これらの結果は、炎症、抗アポトーシスおよび免疫の過程に重要なTNF-αシグナル伝達および標準的NF-κB活性化経路に、SphK1およびその産物であるS1Pが重要な役割をもつこともはっきり示している。

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