Article 構造生物学:TLR/IL-1Rシグナル伝達におけるMyD88–IRAK4–IRAK2複合体のらせん状集合状態 2010年6月17日 Nature 465, 7300 doi: 10.1038/nature09121 MyD88、IRAK4、IRAK2は、TLR/IL1-Rスーパーファミリーに属する重要なシグナル伝達メディエーターである。本論文では、MyD88–IRAK4–IRAK2デスドメイン(DD)複合体の結晶構造を報告する。これは意外にも、6つのMyD88、4つのIRAK4と4つのIRAK2 DDからなる、左巻きらせん状多量体であることがわかった。このらせん状シグナル伝達タワーの集合は階層的で、まずMyD88がIRAK4を動員し、次にMyD88–IRAK4複合体がIRAK4の基質であるIRAK2あるいは類縁のIRAK1を集合させる。このようなMyddosome複合体の形成により、複数のIRAKのキナーゼドメインが互いに近づき合って、リン酸化と活性化が起こるようになる。複合型の結合部位は、複合体中の個々のDDの動員に必要であり、このことは突然変異生成と、以前に同定されたシグナル伝達突然変異体によって確認された。Myddosome形成の特異性は、分子の相補性と表面の静電的性質の一致の両方によっている。MyD88–IRAK4–IRAK2複合体は、ショウジョウバエ(Drosophila)におけるTollシグナル伝達のモデルとなり、シグナル伝達におけるDD複合体の用途の広い組み立てと調節を行う複雑な機構を示している。 Full Text PDF 目次へ戻る