Letter 地球:火山縁辺の形成に対するリフト履歴の重要性 2010年6月17日 Nature 465, 7300 doi: 10.1038/nature09063 リフト形成とマグマ活動は地球表面を形作る基本的な地質過程である。この2つの関連性は広く認められているが、その正確な性質は地球科学における解明が困難な課題であり、議論の的となっている。北大西洋で得られた詳細な観測結果に主に基づいて、マグマ生成を支配する主要な要因はマントルの温度であることが明らかになっており、ほとんどの研究者はリフト縁辺の火山活動にみられる変動を断裂時のマントル温度によって説明しようとしている。しかし、世界中のほかの地溝帯縁辺で、より詳細な観測がなされるようになると、このような解釈の妥当性や断裂様式を支配するほかの要因の重要性が議論されるようになった。そのような観測の1つは北西インド洋でなされたもので、そこでは海岸に近い洪水玄武岩区、大陸断裂、海洋島活火山をもたらすホットスポットの軌跡の間に明確な関連性があるにもかかわらず、関連する大陸縁辺にはマグマ活動がほとんど存在しない。本論文では、初期に起きた拡大の影響を明快に説明できる数値モデルを適用して、これらの観測結果を矛盾なく説明する。この手法によってさまざまな場所で生じる断裂マグマ活動を直接比較できるようになり、重要な制御要因を特定できる。我々は、北西インド洋とよくわかっている北大西洋縁辺域の両方で、地溝に関連して生成されるマグマ活動の量はマントル温度だけでなく、それと同じ程度に地溝形成の履歴にも依存することを示す。受け継がれた拡大履歴はメルト生成を抑制または増強でき、これまでは謎となっていた観測結果を説明できる。 Full Text PDF 目次へ戻る