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病理:塞栓の血管外漏出は脳微小血管の再開通のもう1つの機序である

Nature 465, 7297 doi: 10.1038/nature09001

脳微小血管の閉塞は、生涯を通じて一般的にみられる現象であり、脳病理学的機序としてさらに認識を深める必要があるだろう。微小血管が迅速に再開通しなければ、脳循環が破壊され、重大な機能障害を来す可能性がある。血行力学的力および繊維素溶解系は、閉塞した脳毛細血管および細動脈終末の再開通の主要な機序であると考えられている。今回我々は、この再開通でやはり極めて重要と考えられる、これまで知られていなかった細胞機序を明らかにする。固定組織の高解像度顕微鏡観察および生体マウスでの二光子画像化により、内頸動脈から注入された微小塞栓の大半は、48時間以内に溶解されることも洗い流されることもないことが明らかになった。代わりに、塞栓は2〜7日以内に血管内腔の外に移動し、完全な血流再建および血管の温存が起こることがわかった。この再開通は、微小血管の可塑性というこれまで知られていなかった機序によって起こる。すなわち、内皮膜の突出によって塞栓が迅速に包囲され、新規血管壁が形成されるのである。これに続いて内皮に開口部が形成され、塞栓はこの開口部を通って血管周囲の実質組織へと移動した。マトリックスメタロプロテアーゼ2/9活性を薬物によって阻害すると、血管外への塞栓の漏出率は大幅に低下した。老齢マウスでは、血管外への漏出は著しく遅滞し、その結果、持続性の組織低酸素、シナプス損傷並びに細胞死が起こった。我々が明らかにした保護機序の効率変化は、微小血管の病理、脳卒中の回復、並びに加齢に伴う認知力低下に重要な意味をもつ可能性がある。

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