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医学:表皮ブドウ球菌のEspは黄色ブドウ球菌のバイオフィルム形成と鼻腔内定着を阻害する

Nature 465, 7296 doi: 10.1038/nature09074

常在細菌は病原菌の定着を阻害することが知られている。しかし、宿主–微生物および微生物–微生物間の相互作用は複雑であるため、定着の阻害に関与する機構についての詳細な理解を得るのは難しい。本論文では、常在細菌である表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)の一部が分泌するセリンプロテアーゼEspが、ヒトの病原菌である黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)によるバイオフィルム形成と鼻腔内定着を阻害することを示す。疫学研究から、ヒト被験者の鼻腔でのEsp分泌表皮ブドウ球菌の存在は、黄色ブドウ球菌の不在と相関することが示された。精製されたEspはバイオフィルム形成を阻害し、黄色ブドウ球菌の既に存在しているバイオフィルムを破壊する。そのうえ、Espは、バイオフィルム内の黄色ブドウ球菌の免疫系要素に対する感受性を高める。in vivoでの研究から、Esp分泌表皮ブドウ球菌は黄色ブドウ球菌の鼻腔内定着を解消することが示された。これらの知見は、Espが今まで知られていなかった細菌干渉機構を介して、in vivoでの黄色ブドウ球菌の定着を妨げることを示している。この機構は、黄色ブドウ球菌の定着や感染を防ぐ新規治療法の開発につながる可能性がある。

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