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細胞:ミオシンIIは、細胞規模のアクチンネットワークのトレッドミル状態に、ネットワークの脱重合を介して寄与する

Nature 465, 7296 doi: 10.1038/nature08994

真核細胞のはい進む移動運動は、アクチン細胞骨格に依存して行われる。先導端の突出にはアクチンフィラメント・ネットワークの構築が必要であり、移動を続けるには、細胞後部でこのネットワークが脱重合されなくてはならない。ADF/コフィリンタンパク質がアクチンの脱重合にかかわることは知られているが、局所的に働くこれらのタンパク質の活性を、細胞全体という長いスケールで協調させる仕組みは解明されていない。今回我々は、非筋細胞ミオシンIIが、移動性細胞のアクチンネットワークの脱重合に直接的な役割を担っていることを示す。移動中の魚類ケラトサイトでは、後部領域でのミオシンIIの濃度が高く、アクチンネットワークの脱重合速度も高い。界面活性剤で抽出した細胞骨格中でATPによりミオシンIIを活性化すると、後部で局所的にアクチンネットワークの脱重合が起こる。ミオシンIIの活性阻害とアクチンフィラメントの安定化は、相乗的に作用して細胞運動を阻害することから、分解経路は2つ存在し、その一方にミオシンII活性が必要であると考えられる。今回の結果は、アクチンネットワークの脱重合に働く酵素としてのミオシンIIの重要性を確証しており、アクトミオシンネットワークの漸進的な形成と再編成が破壊の内在性タイマーとして働くことで、運動性細胞のアクチンネットワークのトレッドミル運動が広い範囲にわたって協調できると考えられる。

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