Letter 進化:保存状態の極めて良好な恐竜化石が示す進化初期の羽毛の個体発生的な発生 2010年4月29日 Nature 464, 7293 doi: 10.1038/nature08965 羽毛恐竜の化石標本が近年発見されたことで、羽毛の起源および初期進化に関する理解は大きく進展したが、個体発生的にみた進化初期の羽毛の発生に関してはほとんど情報が得られてない。本論文では、中国遼寧省西部の義県累層の白亜紀前期層から発掘された、共にオビラプトロサウルス類のSimilicaudipteryxと考えられる、幼形期初期および幼形期後期の化石標本について報告する。両標本では風切羽および尾羽が大きく異なっていることから、羽毛発生時には現在の羽毛の場合と同様に、形態の大きな変化が生じていたことが示唆される。しかし、風切羽と尾羽のどちらも、幼形期初期の標本では近位がリボン状であるのに対し、幼形期後期の標本では完全な大羽型であり、これはいずれの現生鳥類にも認められないパターンである。絶滅した獣脚類の間に、近位がリボン状の大羽型羽毛および長く幅広い繊維状の羽毛が広がっていたことと合わせ、今回の発見は、初期の羽毛が発生学的に現在の羽毛以上に多様であり、発生学的特徴やその結果として生じた形態型の中には、羽毛の進化の過程で失われていったものがあることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る