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細胞:IκBζはROR核内受容体と協調することによってTH17分化を調節する

Nature 464, 7293 doi: 10.1038/nature08922

インターロイキン(IL)17を産生するヘルパーT細胞(TH17)は、自己免疫疾患における病理学的役割を特徴とするT細胞サブセットである。IL-6およびトランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)はTH17分化を誘導し、オーファン核内受容体であるRORγtおよびRORαはこれに不可欠な役割を担っている。しかし、IL-6およびTGF-βが存在しない場合、RORγtあるいはRORαを異所的に発現させても、少量のIL-17産生しか引き起こされない。本論文では、核タンパク質IκBファミリーに属するIκBζ(Nfkbiz遺伝子にコードされる)が、マウスでTH17分化に必要な転写因子であることを明らかにする。ナイーブCD4+ T細胞に、RORγtあるいはRORαと共にIκBζを異所的に発現させると、IL-6およびTGF-βが存在しない場合でも、TH17分化が強力に誘導される。特に、Nfkbiz−/−マウスは、TH17分化に異常がみられ、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)に抵抗性を示す。Nfkbiz−/− CD4+ T細胞が移入されたRag2−/−マウスがEAEに抵抗性を示すことから、T細胞に内在するIκBζの機能が明確に示された。IκBζは、RORγtおよびRORαと協調して、Il17a遺伝子の調節領域に直接結合することによって、Il17aの発現を高める。この研究は、TH17分化の基礎となる転写機構の証拠を与え、また、自己免疫疾患に対する新しい治療戦略の分子基盤を示している。

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