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細胞:Kuは、DNA切断末端近くの損傷ヌクレオチドを切り取る5′-dRP/APリアーゼである

Nature 464, 7292 doi: 10.1038/nature08926

哺乳類細胞は、染色体DNAの二本鎖切断を効率よく修復するために、非相同末端連結(NHEJ)を必要とする。DNA鎖切断の生物学的原因の重要な特徴は、それに伴って生じる塩基欠失(脱塩基部位、すなわち脱プリン/脱ピリミジン(AP)部位)などのヌクレオチド損傷である。一本鎖切断部位では、5′末端の脱塩基部位はDNAポリメラーゼβ(pol β)の5′-デオキシリボース-5-リン酸(5′-dRP)リアーゼ活性により切除される。今回我々は、このようなヌクレオチド損傷のある二本鎖切断をNHEJにより正確に効率よく修復するのにも、同様に5′-dRP/APリアーゼ活性が必要なことを、in vitroと細胞内で明らかにする。従来型のNHEJはさらに、細胞内でこのような末端切除と連結とを組み合わせて行う効率が並外れて高いので、ほかの切断なら着実に連結できる別のNHEJ経路と従来型のNHEJとを区別することができる。NHEJ因子Kuは、効率のよい5′-dRP/APリアーゼであると考えられる。ほかのリアーゼ類と同様に、KuはDNAの脱塩基部位と共有結合したシッフ塩基中間体を形成する機序により、脱塩基部位の3′側にニックを入れる。細胞抽出物を用いて、Kuが二本鎖切断周辺にあるAP部位の除去に不可欠であることがわかった。またこの知見と一致して、リアーゼ活性が低いKu変異体をもつ細胞では、このような切断の連結が特異的に低下した。Kuはこれまで、末端を認識して末端の処理を行うほかの因子を動員するだけだと考えられてきたが、今回のデータは、Kuが末端の処理過程そのものに予想外の直接的な役割を担っていることを裏付けている。

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