Letter

脳:行動中マウスの運動皮質回路で画像化された学習関連の微小スケール特異性

Nature 464, 7292 doi: 10.1038/nature08897

皮質ニューロンは特異的な回路を形成するが、この微細構築物の機能構造や行動との関係は、よくわかっていない。二光子カルシウム画像法は、哺乳類皮質中で特定の空間を占めるニューロン集団の活動の観測を可能にする。今回、二者択一的な行動を実行中のマウスの運動皮質に、この手法を適用した。マウスの頭部を定位固定し、2つの匂い刺激の一方に応答してリッキング(なめる動作)をし、他方にはしないように訓練を施した。マウスは通常、最初の行動セッション内で著しい学習をみせ、さらにセッションごとに向上した。微小刺激法や越シナプストレーシング法によって、重なりのない2つの舌運動領野候補を同定した。どちらの領野を抑制しても、自発的なリッキングが妨げられた。この両方の領野で、2/3層にさまざまな応答型のニューロンがみられた。画像化したニューロンの約半数では、異なる行動に相関して異なる活動がみられた。多くのニューロンが、活動と同時に起こる(または先行した)変調を示し、それは運動制御への関与と一致していた。異なる応答型のニューロンは、空間的には混じり合っていた。約150 µm以内の近接したニューロンは、非常に同時性の強い活動を示した。特に類似した応答型をもつニューロンのペア間では、このような時間的相関が、セッション内およびセッション全体にわたる学習に伴って上昇した。機能的に相関した特定ニューロン集団内での相関的活動は、学習に関連した回路の可塑性の特徴であると我々は考える。今回の知見は、前頭皮質が微小スケールで動的に構成されていることを示すものであり、おそらくこれが柔軟な行動の基盤となるのだろう。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度