Letter 物理:ベルの定理によって保証された乱数 2010年4月15日 Nature 464, 7291 doi: 10.1038/nature09008 ランダム性は、自然界の基本的特徴であり、暗号学やギャンブルから物理系や生物系の数値シミュレーションに至るまで、さまざまな応用に役立つリソースである。しかし、乱数の特性を数学的に記述することは困難であり、乱数の生成は予測不能な物理的過程に依存しなければならない。このような過程や機器故障の理論モデリングの不正確さは、敵対的攻撃に起因する場合があり、制御や検出が困難な方法で乱数発生器の信頼性を制限する。今回我々は、非局所性に基づく量子情報処理やデバイス非依存性の量子情報処理に関する以前の研究に着想を得て、もつれ合った量子粒子の非局所的相関を使って、真のランダム性の存在を保証できることを示す。したがって、機器内部の仕組みに関する仮定を必要としない、暗号学的に安全な乱数発生器の設計が可能である。ランダム性の生成のこのような強力な形は、古典的には不可能であり、ベル不等式の破れによって保証された場合のみ量子系で可能である。我々は、この提案の概念実証として、約1メートル離れた2個のもつれ合った原子の系で実験を行った。ほぼ完全な検出効率を特徴とするベル不等式の破れが観測されたことは、42の新しい乱数が発生したことを99%の信頼水準で保証している。我々の結果は、機器に依存しない将来の量子情報実験や、量子理論固有のランダム性から生じる基本的問題に取り組むための基礎を作るものである。 Full Text PDF 目次へ戻る