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生理:ヘビによる赤外検知の分子基盤

Nature 464, 7291 doi: 10.1038/nature08943

ヘビは赤外線を検知するための独特の感覚系をもち、それによって捕食者あるいは餌動物の「熱画像」を作り出すことができる。赤外線シグナルはまず、ピット器官によって受容される。この器官は、体性感覚系の神経繊維による神経支配を受ける、高度に特殊化された顔面構造である。この器官が赤外シグナルを受容し、神経シグナルに変換する仕組みはわかっていない。今回我々は、バイアスのない転写プロファイリングという方法を使って、ピット器官を神経支配する感覚神経ではTRPA1チャネルが赤外線受容体であることを突き止めた。ピット器官をもつヘビ(クサリヘビ類、ニシキヘビ類、ボア類)のTRPA1オルソログは今までに同定されたイオンチャネルの中で最も熱感受性が高く、これは赤外線刺激の一次変換器としての役割と一致する。したがって、ヘビは、光化学変換によってではなく、ピット器官の放射熱が関与する機構によって赤外シグナルを検知している。以上の結果は、脊椎動物の神経系で温度検出器として作用するTRP(transient receptor potential)チャネルが、進化の過程で幅広い調整を受けてきたことを示している。

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