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遺伝:酵母分離株の巨大なプールを用いた遺伝的に複雑な形質の分析

Nature 464, 7291 doi: 10.1038/nature08923

ヒトのさまざまな疾患を含む遺伝的形質の大半は、複数の遺伝子座によって引き起こされる。ヒトでの研究でも酵母などのモデル生物での研究でも、そうした複雑な形質の基盤となる遺伝子座の大多数は見つけ出されていない。この問題に関しては、作用が小さな複数の遺伝子座を特定できるような統計的検出力の欠如が、主要な要因の1つとなっていることは間違いない。我々は、酵母で従来可能だったよりもはるかに大きな試料サイズを使えるようにすることで、作用が小さな複数の遺伝子座を検出できる方法を開発した。この方法では、2株の出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)を交配して極めて多くの子孫を生じさせ、それらの子孫プールの表現型および遺伝子型を解析する。この方法を17種類の薬剤耐性形質およびミトコンドリア機能に適用して、それぞれの表現型に対応する遺伝子座を特定した。このような量的形質の基盤にある遺伝的複雑性の程度は極めて多様であり、1つの主要な遺伝子座に左右される形質もあれば、20個以上の遺伝子座の影響を受けている形質もあることがわかった。今回の結果は、複数の形質の遺伝的複雑性を実験的に証明するとともに、その基盤となる因子の多くを、わかりやすい技術によって特定できることを示している。この方法は、酵母類に広く応用できると考えられ、酵母以外の生物にも拡大可能だろう。

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