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発生:APCDD1は新規Wnt阻害因子であり、遺伝的先天性貧毛症で変異がみられる

Nature 464, 7291 doi: 10.1038/nature08875

遺伝性の先天性貧毛症は、毛嚢の縮小に特徴付けられる、まれな常染色体優性の体毛欠失形質である。我々は遺伝的連鎖解析により、この病気にかかわる新規遺伝子座を染色体18p11.22にマップし、3家族でadenomatosis polyposis down-regulated 1(APCDD1)遺伝子内にLeu9Arg突然変異を見いだした。APCDD1は、ヒト毛嚢で高レベルで発現している膜結合型糖タンパク質であり、Wntシグナル伝達の主要な構成因子であるWNT3AとLRP5の2つとin vitroで相互作用する。機能解析の結果、APCDD1は細胞自律的にWntシグナル伝達経路を阻害し、β-カテニンの上流で機能することがわかった。さらに、APCDD1はWntレポーターと標的遺伝子の活性化を抑制し、発生中のニワトリ神経系での前駆体からのニューロン形成と、アフリカツメガエル(Xenopus laevis)胚での体軸形成の両方で、Wntシグナル伝達の生物学的作用を阻害する。Leu9Arg変異は、APCDD1のシグナルペプチド内に位置しており、APCDD1の小胞体から細胞膜への翻訳後プロセシングを妨げる。APCDD1(L9R)は、おそらく優性ネガティブな働き方をして、野生型タンパク質の安定性と膜局在を阻害すると考えられる。これらの知見は、ヒトの発毛に重要な役割をもつWntシグナル伝達経路の新規阻害因子を明らかにしている。APCDD1は多様な種類の細胞で発現していることから、今回の結果は、Wntシグナル伝達によって制御される種々の生物過程をAPCDD1が調節している可能性を示している。

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