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計測:シェル隔離ナノ粒子増強ラマン分光法

Nature 464, 7287 doi: 10.1038/nature08907

表面増強ラマン散乱(SERS)は、非破壊的で超高感度の特性評価が、単一分子蛍光分光法に匹敵する単一分子レベルに至るまで可能な、強力な分光技術である。しかし、十分なSERS効果を実現するには、一般的に表面が粗いか、あるいはナノ粒子の形をした金属(Ag、Au、Cuなど)を使った基材が必要であり、このためSERSの実用範囲は大幅に限定されていた。しかし、多くの方法によってSERS技術は非従来型基材に拡張されてきており、被検査物(分子や材料表面)を一般的な基材に配置でき、基材上方のナノスケールの金ティップがラマン信号増幅器としての役割を果たすティップ増強ラマン分光法(TERS)は、特に注目に値する。TERSの欠点は、ティップ部からの全ラマン散乱信号がかなり弱いため、TERS研究がラマン断面積の大きい分子に限られることである。今回我々は、非常に薄いシリカやアルミナのシェルをもつ金ナノ粒子によってラマン信号が増幅される、シェル隔離ナノ粒子増強ラマン分光法(shell-isolated nanoparticle-enhanced Raman spectroscopy)と我々が名付けた方法について報告する。そのようなナノ粒子の単層が、被検査物表面上に「スマートダスト」として塗布される。この非常に薄いコーティングは、ナノ粒子が凝集するのを防ぎ、ナノ粒子が被検査材料と直接接触しないように隔離し、ナノ粒子をさまざまな外形の基材に適合させる。PtやAuの単結晶表面に吸着させたさまざまな分子や水素単層をもつSi表面からの、高品質ラマンスペクトルが得られた。これらの測定結果と、酵母細胞および残留農薬のある柑橘系果物に関する研究結果は、材料科学や生命科学における有用な用途や、食品安全検査や薬物、爆発物、環境汚染物質の検査向けに、我々の方法がSERSのフレキシビリティーを著しく拡大するものであることを明らかにしている。

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