Letter 宇宙:ダストを含まない初期宇宙のクエーサー 2010年3月18日 Nature 464, 7287 doi: 10.1038/nature08877 既知のクエーサーで赤方偏移z ≈ 6という最も遠方に位置するものの特性は、静止座標系の紫外線/可視光およびX線バンドにある、もっと低赤方偏移のクエーサーのものと、一般に区別できない。この不可解な結果は、これらの赤方偏移で宇宙が現在の年齢のわずか7パーセントであったにもかかわらず、これら遠方のクエーサーが進化した天体であることを示唆している。最近、z ≈ 6にあるクエーサーの1つで、高温ダストからの検出可能な放射が全くみられないことが示されたが、それが高赤方偏移での高温ダストの特性の違いを示すのか、あるいは単なる異常例なのかはわかっていなかった。本論文では、z ≈ 6の21個のクエーサーのサンプル中で、高温ダストからの放射がみられない2つ目のクエーサーを発見したことを報告する。高温ダストが見かけ上含まれていないこのようなクエーサーに対応する天体は、低赤方偏移では見つからない。さらに、21個のクエーサーの高温ダストの存在量が中心のブラックホールの成長と並行して増加するのに対して、低赤方偏移では、存在量がブラックホールの質量にほとんど依存しないことを示す。したがって、z ≈ 6のクエーサーは実際に、急速な質量降着とダスト形成を伴う、初期の進化段階にある。高温ダストが含まれていない2つのクエーサーは、ダストのない環境で生成し、あまりに若すぎてその周辺に検出可能な量の高温ダストがまだ生成されていない、第一世代のクエーサーらしい。 Full Text PDF 目次へ戻る