Letter

物理:ボーズ・アインシュタイン凝縮体内部にトラップされた単一イオン

Nature 464, 7287 doi: 10.1038/nature08865

極低温に冷却した中性原子とイオンの運動および内部量子状態の制御を向上させることで、量子シミュレーションと量子計算に興味深い可能性が開かれてきた。多体効果は数十万個の量子縮退中性原子によって調べられ、またコヒーレントな光–物質インタフェイスも構成されている。単一、あるいは数個のトラップされたイオン系では、ユニバーサル量子計算アルゴリズムが実証され、精密原子時計における基礎定数の変動が探索されている。これまでの実験では、量子原子気体とトラップされた単一イオンは別々に扱われてきた。本論文では、これらが単一のハイブリッド系へと有利に組み合わせられるかどうかを調べるため、トラップした単一イオンが中性原子のボーズ・アインシュタイン凝縮体中へ浸漬する過程を研究した。このハイブリッド系では2つの成分が独立に制御できることが実証され、その基礎的な相互作用過程が調べられて、凝縮体による単一イオンの共同冷却が観測された。我々の実験から、この手法が量子コンピューターの連続冷却に使えるかどうかについて、さらなる研究が必要となると考えられる。また、この結果は、ハイブリッド量子系における量子もつれの探索や、量子環境と結合し、局所的に制御された単一不純物粒子のデコヒーレンスに関する基礎的な研究につながると予想される。

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