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免疫:Ca2+センサーとして働くプロテインキナーゼを介した差動的な自然免疫シグナル伝達

Nature 464, 7287 doi: 10.1038/nature08794

自然免疫は、微生物感染に対する動植物の誘導型防御の最前線である。植物界、動物界のどちらでも、フラジェリンのような病原体関連分子パターン(PAMP)あるいは微生物関連分子パターン(MAMP)の認識によって収束性のシグナル伝達経路が起動され、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)カスケードや全体的な転写変化がかかわって、免疫が刺激される。Ca2+が植物の防御応答に不可欠な保存された主要メディエーターであることはずっと以前から知られているが、Ca2+シグナルが感知され、MAMPシグナル伝達系の初期段階へと伝達される仕組みは解明されていない。今回我々は、機能的ゲノムスクリーニングとゲノム全域の遺伝子発現プロファイル解析を使って、4種のカルシウム依存性プロテインキナーゼ(CDPK)が、Ca2+センサーとして働くプロテインキナーゼとして、植物の自然免疫にかかわるシグナル伝達系で転写の再プログラミングに不可欠な働きをすることを示す。意外なことに、これらのCDPKとMAPKカスケードは、MAMPを介した4つの調節プログラム(防御ペプチドと代謝産物の合成、細胞壁の修飾、酸化還元シグナル伝達にかかわる初期遺伝子を制御する)で、異なった働きをする。トランスクリプトームプロファイルの比較から、大半のMAMPが引き起こすシグナル伝達でCDPKが収束点であることが示唆された。cpk変異を二重、三重、四重にもつ植物では、22アミノ酸からなるペプチドflg22が誘発する酸化的バースト(活性酸素発生の急激な活性化)と遺伝子活性化がしだいに弱くなるのがみられ、それとともに病原体防御もしだいに損なわれる。カルモジュリンとカルモジュリン活性化転写因子が植物の防御に負の役割を果たすのとは対照的に、Ca2+シグナル伝達は複雑であることが今回の研究によって明らかになり、特異的CDPKがMAMPシグナル伝達の初期に重要な正の役割を担うことが実証された。

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