Letter

宇宙:物質波の干渉による重力赤方偏移の精密測定

Nature 463, 7283 doi: 10.1038/nature08776

一般相対性理論のような、重力の計量理論の主要な予測の1つは、重力ポテンシャルUの中にある時計が、ポテンシャルの外側にある同じ時計に比べて1+ U/c2cは光速)だけ遅くなることである。この効果は重力赤方偏移として知られ、全地球測位システムの運用や計時、宇宙に設置された極めて正確な時計を用いた将来の実験(基礎定数の変動を調べることなど)にとって重要である。重力赤方偏移は、塔や飛行機、ロケットに搭載された時計を用いて計測されており、その精度は現在7 × 10−5に達している。本論文では、原子の量子干渉に基づいた室内実験によってはるかに正確な測定が可能になり、7 × 10 −9の精度が得られることを示す。我々の結果は、重力が時空の曲率の現れであるという考えを裏付けている。この考えは、量子重力理論の探究に関連して精密な調査の対象となってきた一般相対論の基本原理である。赤方偏移の測定が改善されたことは、特に重要である。なぜなら、この検証法は湾曲した時空を裏付けるのに必要な実験のうちで最も精度が低かったからである。

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