Letter

発生:Rereはレチノイン酸シグナル伝達と体節の左右相称性を制御する

Nature 463, 7283 doi: 10.1038/nature08763

脊椎動物のボディープラン編成における最も明瞭な特徴の1つは、脊椎と骨格筋のレベルで顕著にみられる体の左右相称性である。本研究では、マウス胚においてRere(別名atrophin2)の変異が、レチノイン酸が低下した胚と類似した、非対称的な体節形成を引き起こすことを示す。さらにRereは左右シグナル伝達経路においてFgf8との相互作用により、体節の相称性維持に必須のレチノイン酸シグナル伝達を制御することも示す。Rereは、Nr2f2、p300(別名Ep300)、レチノイン酸受容体と複合体を形成し、これはRarbプロモーターなどのレチノイン酸標的のレチノイン酸制御配列へと動員される。さらに、Nr2f2とRereの一方あるいは両方のノックダウンがレチノイン酸シグナル伝達を低下させることから、この複合体はレチノイン酸標的の転写活性化の促進に必要とされることが示唆される。前体節中胚葉でのNr2f2の非対称な発現は、レチノイン酸シグナル応答の非対称性と重なり、この因子が体節の対称性の制御に関与することを裏付けている。この機構の制御異常は、脊柱側弯症の患者で観察されるようなヒト脊椎の相称性異常に関与するかもしれない。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度