Letter 宇宙:質量降着する白色矮星がIa型超新星になる割合の上限値 2010年2月18日 Nature 463, 7283 doi: 10.1038/nature08685 宇宙論に対する標準光源として使われているIa型超新星が、白色矮星の熱核爆発と関係があることについては、広く意見が一致している。爆発を誘引する核暴走は、伴星からの物質を徐々に蓄積してチャンドラセカール限界に到達した白色矮星内で始まるか、コンパクトな連星系での2つの白色矮星の合体によって引き起こされる。これら2つの経路にかかわるX線の特徴は、大きく異なっていると考えられる。合体シナリオでは超新星になる直前まで強い電磁放射は発生しないと考えられているのに対して、通常の星から物質を降着させている白色矮星は爆発前の約107年間、大量のX線の発生源となるとされる。この違いは、どちらの経路が支配的であるかを決定する方法となる。本論文では、近傍にある6つの楕円銀河と銀河バルジからのX線フラックスの観測結果が、K帯の明るさから算出された超新星爆発率をもとにすると、降着シナリオでの予想率よりも約30〜50倍小さいことを報告する。Ia型超新星の前駆天体が銀河内の恒星の種族の大多数よりずっと若いか、チャンドラセカール質量以下の白色矮星の爆発が超新星爆発率に大きな割合を占めているのでないかぎり、早期型銀河におけるIa型超新星のうち降着連星系内の白色矮星によって形成されるものは5%程度であると、我々は結論する。 Full Text PDF 目次へ戻る