Letter 宇宙:若い宇宙における通常の大質量星形成銀河にみられる高い分子ガスの割合 2010年2月11日 Nature 463, 7282 doi: 10.1038/nature08773 星は低温の星間分子ガスから形成される。星間分子ガスは近傍宇宙でかなり希薄なため、天の川銀河のような銀河系では、1年にわずか数個の新しい星しか形成されない。遠方宇宙に存在する典型的な大質量銀河は、これより1桁ほど高い形成率で急速に星を形成した。この違いは、星形成の効率が相当高かった場合を除けば、若い銀河がずっと分子ガスに富んでいることを示唆している。遠方宇宙における分子ガスの観測は、今までのところ概して、合体した天体やクエーサーなどの非常に明るい、まれな天体に限られている。したがって、より一般的な(大質量であっても)銀河のガス含有量については、まだ明確な見解が得られていない。本論文では、平均赤方偏移<z>がそれぞれ約1.2と2.3という、宇宙の年齢が現在の40%および24%であったころの典型的な大質量星形成銀河サンプルにおける分子ガス探査の結果を報告する。計測からは、遠方の星形成銀河が実際にガスに富んでおり、さらに星形成率は宇宙の年代に大きく依存しないことが示された。銀河のバリオンの総質量に対する低温ガスの平均割合は、z = 2.3およびz = 1.2で、それぞれおよそ44%および34%であり、現在の大質量渦巻銀河におけるものの3〜10倍の大きさである。z ≈ 2とz ≈ 1の間での緩やかな減少はおそらく、若い銀河への新鮮なガスの半継続的な補充メカニズムを必要とする。 Full Text PDF 目次へ戻る