Article 発生:Rfx6はマウスとヒトにおいて膵島形成とインスリン産生を指示する 2010年2月11日 Nature 463, 7282 doi: 10.1038/nature08748 膵臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌されるインスリンは、脊椎動物でエネルギー恒常性を制御しており、その欠乏は真性糖尿病を引き起こす。胚発生の際に、転写因子neurogenin 3(Neurog3)は、膵臓内胚葉からβ細胞などの膵島細胞の分化を開始させるが、その後にこの分化を完結させる遺伝学的プログラムについては解明されていない部分がある。本研究では、転写因子Rfx6が、Neurog3の下流で膵島の分化を指示することを示す。Rfx6を欠失したマウスでは、膵臓ポリペプチド産生細胞以外の種類の膵島細胞が正常に形成されない。これと似た常染色体劣性遺伝性新生児糖尿病症候群を示すヒト乳幼児で、遺伝学的マッピングとそれに基づく塩基配列決定から、ヒトRFX6遺伝子に変異が同定された。これらの研究は、マウスとヒトの両方で膵島発生を調整する因子群のヒエラルキーにおける、Rfx6の独特の位置付けを示している。Rfx6は、糖尿病患者にβ細胞を形成させる研究に役立つと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る