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気候:気候に対する全球炭素循環の感度のアンサンブル再構築による制約

Nature 463, 7280 doi: 10.1038/nature08769

大気、海洋、陸上生物圏での炭素フラックスと炭素蓄積を制御する過程は温度に敏感で、正のフィードバックを与えて人為起源の温暖化を増幅する可能性がある。このフィードバックのため、年々の時間スケールから地球の軌道変動に伴う20〜100 kyrサイクルの時間スケールの範囲で、気候システムの温暖化は大気中への二酸化炭素の正味の放出をもたらし、これがさらに温暖化を増幅させる。しかし、全球炭素循環の気候感度の大きさ(γとよぶ)と、その正のフィードバックの強さについては異論があり、全球の温暖化予測に大きな不確定性が生じている。本論文では、γの中央値を、1 °Cの温暖化につき7.7 ppmv CO2、可能性の高い範囲が1.7〜21.4 ppmv CO2と数量化した。感度実験では、工業化前の土地利用変化がこの見積もりに与える大きな影響を取り除いている。確率的な手法を代理指標に基づく温度再構築、および3つの氷床コアから得られた工業化前のCO2データと組み合わせた我々の結果から、政策上重要となる数十年から百年の時間スケールでのγに対するロバストな制約が得られる。20万を超える要素からなるアンサンブルを用いることで、γの定量化が改善されたばかりでなく、その推定幅も得られ、これらは将来のモデルシミュレーションの基準となる。今のところ、不確定性のために、10種の炭素–気候結合モデルから得られたどのγも除外できないが、γの値が、得られた範囲の最下四分位に入る確率は最上四分位に入る確率のほぼ2倍であることがわかった。今回の結果は、近年得られた工業化前に対する実験的な見積もりである、1 °C当たり約40 ppmv CO2とは両立し得ないほど低く(P < 0.05)、現在起こっている地球温暖化に対する増幅がこれに対応して約80%小さくなる可能性が示唆される。

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