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細胞:プロヒビンは線虫の老化過程で休眠シグナル伝達とミトコンドリア代謝とを結びつける

Nature 461, 7265 doi: 10.1038/nature08466

細胞のエネルギー代謝の顕著な変化は、老化過程の一般的な特徴である。真核細胞のエネルギー産生小器官であるミトコンドリアの生合成と機能は、主要な寿命決定因子である。ミトコンドリア機能の遺伝学的あるいは薬理学的操作は、さまざまな生物の寿命に甚大な影響を与える。ところが、老化過程でのミトコンドリア生合成やエネルギー代謝を調節する分子機構は、あまりわかっていない。プロヒビチンは、広範に存在進化的に保存されたタンパク質で、ミトコンドリア内膜で環状の高分子量複合体を形成する。今回我々は、ミトコンドリアのプロヒビチン複合体は線虫(Caenorhabditis elegans)で、ミトコンドリア機能や脂肪代謝の変更により寿命を延長することを示す。プロヒビチンの欠損は、それ以外は野生型の線虫の寿命を短縮することがわかった。注目すべきことに休眠変異体や食餌制限下では、プロヒビチンのノックダウンは、寿命を延長する。さらに、ミトコンドリア機能あるいは脂肪代謝が障害された線虫では、プロヒビチン欠損が寿命を延長する。プロヒビチンの大幅な減少は、遺伝的背景や年齢に特異的なやり方で、ATP濃度、線虫の脂肪含量、およびミトコンドリア増殖に影響を与える。まとめると以上の結果は、ミトコンドリア生合成と機能を調節する新たな機構で、線虫のエネルギー代謝、脂肪利用と老化に対して状況により逆の作用を示すものを明らかにしている。プロヒビチンは、哺乳類の老化過程でも、エネルギー代謝の変化に同様の重要な役割をもつ可能性がある。

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