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細胞:直接的RNA塩基配列決定法

Nature 461, 7265 doi: 10.1038/nature08390

ヒトの生物学的性質や疾患の解明は、結局のところ、ゲノムとその機能の完全な解明にかかっている。最近、マイクロアレイや塩基配列解読技術がトランスクリプトミクスに応用されたことにより、これまでのトランスクリプトームについての単純すぎた見方が、大部分の転写産物がゲノムの未注釈領域から生じているというゲノム全域にわたる転写を対象にしたもっと複雑なものへと変化し、転写の動態についての知識は限られていることがはっきりした。この広範な知識の大半は間接的に得られたものである。それは、現在のトランスクリプトーム解析方法では通常、測定前にRNAを相補的DNA(cDNA)に変換しなければならないからだが、cDNA合成過程では複数の偏り、人為的影響が入り込んで、その両方が転写産物の正確な特性解析、定量の妨げになるおそれがある。そのうえcDNA合成は、短く、分解され、そして(あるいは)少量のRNA試料の分析に特に適しているわけではない。本論文では、前もってRNAをcDNAに変換せずに行える、単一分子での直接的RNA塩基配列決定法を報告する。この技術をフェムトモル量のポリ(A)+出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)RNAの塩基配列決定に実際に応用し、ポリ(dT)オリゴヌクレオチドで被覆された表面を用いてRNAの天然のポリ(A)尾部を捕捉し、合成によって塩基配列解読を開始させた。転写産物の3′末端の不均一性と、ポリアデニル化された核内低分子RNAが観察できた。今回の研究は、ハイスループットで低コストな直接的RNA塩基配列決定法につながり、包括的で偏りのないトランスクリプトームの解明という最終的目標達成への道が開かれた。

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