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気候:変化する気候におけるエルニーニョ

Nature 461, 7263 doi: 10.1038/nature08316

東太平洋赤道海域における異常な水温上昇を特徴とするエルニーニョ現象は、全球的気候とのテレコネクションがみられ、10年以下の時間スケールの周期的な気候変動において最も支配的な特徴である。したがって、変化する気候におけるエルニーニョ現象の頻度や性質の変化の解明には、科学的にも社会経済的にも広い関心が寄せられている。最近の研究によると、20世紀末には、標準的なエルニーニョの頻度が以前よりも少なくなり、新型のエルニーニョがより広くみられるようになった。このエルニーニョでは、中部太平洋における海面水温(SST)の高い領域の東側と西側にSSTの低い領域が存在し、中部太平洋エルニーニョ(CP-エルニーニョ)と名付けられたが、日付変更線エルニーニョ、エルニーニョもどき、暖水域エルニーニョとよばれることもある。この種のエルニーニョは、SST偏差が最大となる場所と、熱帯と中緯度域のテレコネクションの両方の点で、標準的な東太平洋エルニーニョ(EP-エルニーニョ)とは異なっている。本論文では、第三次結合モデル相互比較プロジェクト(CMIP3)のマルチモデルデータセットから予測された地球温暖化シナリオにおける、CP-エルニーニョとEP-エルニーニョの比率の変化を示す。過去のエルニーニョ指標に基づく計算結果を用いて、予測される人為起源の気候変化に伴って、EP-エルニーニョに比べてCP-エルニーニョの頻度が増加することが示された。20世紀のEP-エルニーニョとCP-エルニーニョの比率を最もよく表している6つの気候モデルに限定すると、地球温暖化の条件下では、EP-エルニーニョに対するCP-エルニーニョの発生比率は5倍ほど増加すると予測される。この変化は赤道太平洋における水温躍層の平坦化と関係している。

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