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化学:長寿命活性触媒として安定な単位格子厚ナノシート状ゼオライトMFI

Nature 461, 7261 doi: 10.1038/nature08288

マイクロ孔をもつ結晶性アルミノケイ酸塩であるゼオライトは、均一なマイクロ孔中の強い酸点がサイズ・形状選択的な触媒反応を可能にするため、石油化学や精密化学合成に広く利用されている。しかし、開口径1 nm未満のマイクロ孔の存在そのものが、触媒活性に影響する拡散に制限をもたらすことが多い。この問題は、ゼオライト結晶を薄くすることで結晶中の拡散距離を短くするという分子拡散の改善によって、克服できる。例えば、ゼオライトナノ結晶の合成、層状ゼオライトの剥離、テンプレート法や脱金属処理によるマイクロ多孔材料へのメソ孔導入によって、これは達成されてきた。しかし、剥離を除いて、いずれの手法も、厚さ5 nm未満の「超薄膜」ゼオライトは生成できていなかった。今回我々は、適切な二官能性界面活性剤を設計し、メソスケールとマイクロスケールの細孔構造を同時にもつゼオライトの合成が可能であることを示す。これによりMFI単位格子の b軸の大きさに相当するわずか2 nmの厚さのMFI(ZSM-5、石油化学工業で最も重要な触媒のひとつ)ゼオライトナノシートが得られた。このゼオライトは外表面の酸点の数が多いため、大きな有機分子の触媒転換活性が高くなる。また、結晶が薄くなると拡散が促進されるため、メタノールからガソリンへの転換時におけるコーク析出による触媒の不活性化が大幅に抑制される。我々の合成方法をほかのゼオライトに適用することにより、重要なさまざまな用途におけるゼオライト触媒の性能向上が期待できる。

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