Letter 細胞:細胞の突起が生じる際のRho GTPアーゼ活性の協調 2009年9月3日 Nature 461, 7260 doi: 10.1038/nature08242 GTPアーゼであるRac1、RhoA、Cdc42は協調して働き、細胞骨格の動的変化を制御している。バイオセンサーを使った最近の研究により、移動中の細胞の前面ではこの3つのGTPアーゼすべてが活性化されることが明らかになり、生化学的証拠から、これらが相互に調節し合っている可能性が示唆されている。すなわち、Cdc42はRac1を活性化し、Rac1とRhoAは互いを阻害するらしい。しかし、個々の突起形成に典型的な数秒単位、1マイクロメートル単位でのこれらGTPアーゼの時間空間的協調については、まだ解明されていない。今回我々は、マウス胚性繊維芽細胞でのGTPアーゼの協調を、2種類のGTPアーゼバイオセンサーを同時可視化する方法と、別々の実験で可視化した複数のタンパク質の活性の関係を明らかにできる「コンピュータによる多重化」という方法の2つを用いて調べた。RhoAは細胞端の前進に同調して細胞端で活性化されること、Cdc42とRac1は40秒遅れて細胞端の2 µm後方で活性化されることを見いだした。このことは、Rac1とRhoAが空間的分離と正確なタイミングによって拮抗的に作用すること、RhoAは突起が伸び出す最初の段階にかかわり、Rac1とCdc42はこの新しく伸びた突起の補強と安定化にかかわる経路を活性化することを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る