Letter 宇宙:Ia型超新星の多様性は破れた対称性に起因する 2009年8月13日 Nature 460, 7257 doi: 10.1038/nature08256 連星系中のほとんど炭素と酸素でできた白色矮星が伴星から質量の降着を受け、臨界質量に達して爆発すると、Ia型超新星が生じる。このような超新星は光度曲線がほぼ均一であることから、宇宙膨張を計測するための優れた「標準光源」となる。しかし、明るいIa型超新星ほど幅の広い光度曲線を示すことを説明するには、補正が必要である。特定のパラメーターの選択による一次元モデルは、幅-光度の関係におけるこの一般的な傾向を再現できるが、点火と爆発の過程は最近、本質的に非対称であることが示され、そのためパラメーター化には限界があると考えられる。本論文では、爆発の物理学的性質と輻射輸送についての多次元モデルを報告し、これにより球対称の破れが、幅-光度の関係および観測されるそれらのばらつきの両方を決定する重要な要素であることを明らかにする。この球対称からのずれは、一部の超新星からの光に検出される有限の偏光も説明可能である。幅-光度の関係の傾きと規格化値(normalization)は、白色矮星前駆天体のいくつかの性質、特に炭素や酸素以外の微量元素の存在度に弱い依存性を示す。この影響に対する補正を行わなければ、遠方の超新星までの距離を、最高で2パーセント系統的に過大評価してしまう可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る