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細胞:日和見病原体であるカンジダ菌Candida albicansのホモタリックな接合とヘテロタリックな接合

Nature 460, 7257 doi: 10.1038/nature08252

カンジダ菌Candida albicansはヒトに最も一般的にみられる病原性真菌で、衰弱性の粘膜感染や命にかかわるおそれのある全身感染を引き起こす。最近まで、C. albicansは無性生殖のみを行い、必ず二倍体で存在するobligate diploidであると考えられていた。その後、二倍体のa細胞とα細胞が効率よく細胞融合、核融合を起こして四倍体のa/α接合産物を生じる、通常はみられない接合生活環があることが明らかになっている。a細胞とα細胞との間での接合(ヘテロタリズム)は立証されているが、本論文では、C. albicansの同性間で起こる接合(ホモタリズム)に至る2つの経路を報告する。まず、Bar1プロテアーゼがないと、a細胞の単性集団でオートクリンフェロモンシグナル伝達と同性での接合が起こる。C. albicansと出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeでは、どちらもBar1はa細胞で作られ、通常α細胞から分泌される接合フェロモンαを不活性化する。C. albicansのΔ bar1a細胞は、a接合フェロモンとα接合フェロモン両方を分泌することが明らかになった。αフェロモンがこれらの細胞での同性接合を活性化し、その過程はαフェロモン受容体であるSte2に依存する。さらに、α細胞によるフェロモン産生が、野生型a細胞間の同性接合を促進することもわかった。これらの結果は、C. albicansでホモタリックな接合が起こることを明確に示しており、単性集団であっても、その中で遺伝的交換が起こる可能性が明らかになった。また、ホモタリックな有性生殖が起こりうるか、それともヘテロタリックな有性生殖だけしか起こらないかを決めるうえで、Bar1プロテアーゼが予想外の重要な役割を果たしていることがわかった。これらは、単性的に増殖する類似の生物種の有性生殖様式にもかかわってくる知見で、病原性真菌の生存や適応に特殊な生殖サイクルが役割を果たしていることを示唆している。

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